お子さんが、遊んでいて転んで頭を打ってしまうことは、しばしばありますよね。
特に、はいはいを始めた頃や、歩き始めた頃など、好奇心が旺盛なお子さんからは眼が離せません。
転倒した際に「頭が痛い」などと意思伝達ができるこどもの場合は、打った箇所や症状をあり程度聞き取ることができますが、まだ意思伝達ができないこどもの場合はどのように対応するとよいのかわからずに、パニックになる可能性もあります。
今回は、もしも、お子さんが頭を打ってしまった時の対応について、お話したいと思います。
こんな時は要注意!
基本的に、頭を打ったあとは、大きな声で泣くことが多いと思います。
頭を打って、すぐに泣いた場合は、命にかかわるような重大な障害は考えにくいため、少し安心です。
きちんと目線があって、受け答えができ、意識状態が悪くないことを確認しましょう。
逆に、泣かない場合は注意が必要です。
反応が鈍い、起こしても起きない、痙攣しているなどの症状が、あればすぐに救急車を呼びましょう。
また、経過を見ている際に、以下の症状が見られた場合は、危険なサインとなりますので、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
- 何となく変、元気がない(いつもと様子が異なる)
- よく寝ている、起こしても起きない
- 頭痛がだんだんひどくなる
- 嘔吐を繰り返す
- けいれん
- 歩けない
- 血が混じったうすい鼻水のような液体が耳や鼻からでる
- 顔や手足に力が入らない
どれくらいの観察が必要?
こどもが頭を打った後では直後に症状が出にくい場合も多く、少なくとも24時間は十分な保護者の経過観察のもと、安静で過ごすようにしましょう。
また、頭を打ったあとは、1週間-10日くらいは頭を打ったことを忘れないようにしましょう。頭を打ってしばらくしてから症状がでることもまれにあります。
突然吐いたり、顔色不良になったりした場合は、医療機関に相談して下さい。
子どもの「不慮の事故」は死亡原因の上位!
子どもの不慮の事故は未然に防ぎたいものですね。
実は、子どもの「不慮の事故」は、0歳を除く子どもの死亡原因の上位にあると報告されています。
特に、ひとり立ち、ひとり歩きをはじめる頃から、転倒転落の事故が多くなるといわれており注意が必要です。
子どもの成長は思っているよりも早く、昨日まで出来なかった寝返りが今日できるかもしれません。
周囲の危険に注意をして、目を離さないようにしましょう。
以下にあげたものは、転落事故を未然に防ぐために、ご自宅で気をつけるポイントを並べたものです。
是非参考にしてください。
- ソファー、テーブルなどの高いところにひとりにしないようにしましょう。
- ベビーベッドの柵はあげるようにしましょう。
- ベビーチェアは、安定性のよいものを選びましょう。(安全ベルトも忘れないようにしましょう。)
- 階段の上下には、転落防止の柵を設置するようにしましょう。
- 幼児を自転車に乗せるときは必ずヘルメットをつけましょう。
- 窓の近くにソファーを置いたり、バルコニーの付近に踏み台となるようなものを置かないようにしましょう。