暑い夏もおわり、アッという間に寒い冬を迎えようとしています。
10月を過ぎると決まったように、病院などの各医療機関で「インフルエンザの予防接種をうけましょう」と勧められることがあると思います。
毎年、インフルエンザの予防接種を受ける方もいらっしゃいますが、予防接種は本当に必要なのでしょうか?
また、ワクチンはいつまで予防の効果があるのでしょうか?
今日はそんなインフルエンザの疑問にお答えします。
季節性のインフルエンザは、通常、初冬から春先にかけて流行する病気です。
多くは重症化せずに自然治癒しますが、肺炎や気管支炎、脳症などの合併症を引き起こした場合は、重症化したり生命に危険が及ぶ可能性もある病気です。
特に、お子様や高齢の方、免疫力の低下している方は注意が必要です。
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感染経路からインフルエンザを予防する
インフルエンザを予防するためには、まずは感染経路を知ることです。
インフルエンザの感染経路は“飛沫感染”と“接触感染”、そして“空気感染”です。
そのため、仕事や学校など、外出時に人と接触する機会が多ければ多いほど、インフルエンザウイルスが体内に侵入する可能性が高まります。
まず、飛沫感染では、人が話している時や咳、くしゃみの時など、唾液にインフルエンザウイルスが含まれていると周りの人が感染します。
次に、接触感染では、感染者の手に付着していたインフルエンザウイルスが、ドアノブや電車、バスの手すりなどを通じて感染してしまいます。
そして、空気感染では、空気中に漂ったインフルエンザウイルスを吸い込んで感染してしまいます。
このように、インフルエンザウイルスは、人が多い場所で感染してしまうリスクが高いため、外出が必要な場合はマスクを着用するようにしましょう。
また、意識して、こまめな手洗いやうがい、十分に休養や栄養をとった生活を心掛けることも大切です。
インフルエンザ予防接種を受けて予防する
インフルエンザの予防接種もインフルエンザの予防には効果があるといわれています。
それでは、インフルエンザの予防接種を受けると、インフルエンザにかかることはないのでしょうか。
実際、打ったことがある方で、それでもインフルエンザになったという経験のある方は少なからずいるのではないでしょうか。
ある研究では、65歳以上の健常な高齢者については、約45%の発病を防ぎ、約80%の死亡を防ぐ効果があったと報告されています。
また、乳幼児についても、報告によってばらつきはありますが、約20-50%の発症予防効果があったとされます。
これらの結果からもわかるように、インフルエンザワクチンは、ある程度の発病の予防効果はありますが、接種すれば絶対にかからないということはありません。
ただし、入院や死亡といった重症化を防ぐことには一定効果があるといえます。
インフルエンザを発症しても、多くは自然治癒する病気ですが、お子様や高齢者や免疫力が低下した方などは、肺炎や脳症などを合併して、入院や死亡といった重症な経過をたどることがあります。
この重症化を防ぐことこそが、インフルエンザワクチンの最も期待される効果であり、病院でワクチンを勧められる一番の理由といえます。
予防接種を受ける時期と予防効果のある期間は?
それでは、インフルエンザのワクチンを打つ時期はいつが最適なのでしょうか。
インフルエンザの流行時期は、通常12月末から3月頃となることが多いため、遅くとも12月中旬までには接種を終わらせておくほうがよいと考えられます。
なぜなら、インフルエンザワクチンは、十分な免疫が付くまでには、接種後2週間ほど必要とするからです。
混雑を避けるためには、余裕をもって10月か11月ごろに受けておくと良いでしょう。
発症予防効果は、ワクチン接種後2週間から約5か月程度といわれています。
また、インフルエンザワクチンは毎年、流行が予想されるウイルスに合わせて作られています。
毎年インフルエンザワクチンを受ける必要があるのはこのためです。
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