2016年まであと1ヶ月となりました。
早いものでファミリークリニックあいも、三国にオープンしてから12月で1年となります。
これからも淀川区三国、東三国、宮原、新大阪地域の方々にとって安心して受診いただける医療機関として医療サービスを提供して参りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
さて、これからの時期に流行る病気と言えば「インフルエンザ」です。
今回は、誰もがかかる可能性のある病気「インフルエンザ」についてお伝えします。
インフルエンザの予防接種はどうして毎年受けるの?
予防接種といえばBCGや肺炎球菌、日本脳炎などいろいろな種類があります。
これら予防接種には、事前に体に抗体をつくって免疫力を高め、病気の予防や万が一かかったとしても、重症化しにくいようにする効果があります。
予防接種は、一回接種や一定の期間内に数回に分けて接種するものが多くを占めますが、インフルエンザの場合は、流行時期を前に毎年接種することが効果的とされています。
20年ほど前までは、集団感染を防ぐために、毎年学校で集団接種が行われていました。
なぜインフルエンザは他の予防接種とは違い、毎年行われているのでしょうか?
インフルエンザの抗原は変化する!
インフルエンザウイルスには、ウイルスの抗原が毎年のように変化(連続変異)するという特徴があります。
インフルエンザは、A型、B型、C型の3種類が存在し、国内で秋から冬にかけて流行するインフルエンザは、A型とB型を指します。C型の症状は全般的に軽く、大規模な流行とはなりません。
A型は更に2種類に分けられ、A/H1N1(2009年パンデミック型)とA/H3N2(香港型)となります。
これに合わせてB型の3種類のインフルエンザウイルスは、毎年世界中で流行を繰り返しています。
流行するウイルス型や亜型の割合は、国や地域で、また、その年ごとにも異なっています。
先に述べた通り、人は例え感染症に感染しても、原因の抗原(ウイルスや細菌などの病原体)に対して抗体ができます。
しかし、インフルエンザの場合は、ウイルスの抗原が変化するため、できあがった抗体が新たに変化したウイルスに対して十分に働かず、再び感染してしまうリスクがあるのです。
つまり、毎年インフルエンザの予防接種が推奨されているのは、変化したインフルエンザに対抗する手段なのです。
インフルエンザの症状
インフルエンザは、乳幼児から高齢者まで年齢や性別に関わらずかかる病気です。
インフルエンザを発症すると、38度を超える高熱が出て、寒気やだるさ、頭痛、関節や筋肉の痛みなど、全身の症状をともないます。
他にも、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、鼻からのどにかけての炎症、咳などがみられることもあります。
また、高齢者がインフルエンザにかかった場合は、肺炎を起こしやすく、乳幼児の場合には、脳症や心筋炎などの重い合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。
インフルエンザを予防する方法
インフルエンザに感染するルートは主に2つあります。
1つめは、インフルエンザにかかった人の咳やくしゃみを介してうつる「飛沫感染」です。
インフルエンザウイルスへの感染の多くはこの「飛沫感染」です。
2つめは、インフルエンザウイルスがついているタオルや容器などを触ることで口や鼻などを介して感染する「接触感染」です。
これらの感染リスクを減らすには、マスクの着用や流水、石鹸による十分な手洗いが効果的です。
また、人ごみや繁華街への外出を控え、室内では適切な湿度(50-60%)を保ち、バランスの良い食事と休養を心がけましょう。
インフルエンザを予防する有効な方法として、流行前のワクチン接種が挙げられます。インフルエンザワクチンは接種すれば確実にかからないというものではありませんが、ある程度発症
を予防し、また例えかかっても重症化することを阻止する効果が知られています。特に重症化のリスクの高い高齢者、乳幼児や、糖尿病、喘息などの慢性疾患をもつ方はシーズン前に接種されることをお勧めします。
(12月中には接種を終わらせておくことが望ましいです)
インフルエンザにかかったら?
冬から春にかけての流行時期に、突然高熱が出た場合は、インフルエンザの可能性が疑われます。
具合が悪い場合は、近くの病院やクリニックなどで診察を受けましょう。
最近は外来で短時間で簡単に診断が可能な検査キットが利用されており、インフルエンザの診断が容易に行えるようになりました。インフルエンザの検査は発症して12時間程度経過した後に検査するのが最適といわれており、発症早期や逆に時間が経ちすぎている場合は正しい検査結果が出ない場合があります。
実際の診察現場では、症状や流行状況も合わせて、医師が総合的に判断して、インフルエンザの診断を行っております。
(インフルエンザの診断に検査は必須ではありません)
インフルエンザにかかった場合は、十分な休養と水分摂取が最も大切です。
熱が高くてつらいときには、解熱薬を使用することがありますが、その場合、カロナール、アルピニー座薬などのアセトアミノフェンを使用します。ロキソニン、ボルタレンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は脳症のリスクもあり使用できません。
また、病院やクリニックなどの医療機関では、タミフルやイナビルなどの抗インフルエンザ薬を処方することがあります。
抗インフルエンザ薬は、実際には症状の改善を1日程度短くするという効果が期待できるものですが、発症48時間を過ぎると効果がありません。
このように、抗インフルエンザ薬を処方すべきかどうかは、状況によりますので、医師の判断によります。
淀川区三国のファミリークリニックあいでは、内科、小児科を中心に、インフルエンザの予防接種、インフルエンザの診療をおこなっています。
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