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こどもの誤飲事故への予防と対応

幼いこどもの誤飲事故

幼いこどもは、食べたり飲んではいけないものを誤って飲み込んでしまうことがあります。

これらを誤飲事故と言いますが、よく報告されている誤飲事故には下記のようなものがあります。

①たばこ

②医薬品・医薬部外品・薬・ベープマット・除光液・防虫剤

③洗剤類・トイレ用洗剤・漂白剤

④電池

⑤小さなおもちゃ

2013年の厚生労働省の報告では、第一位がたばこで、次いで医薬品・医薬部外品となっています。

つまり、親や兄弟に処方された薬を誤って飲んでしまうことも多いので注意が必要です。

これらのこどもの誤飲事故を防ぐには、こどもの月齢や成長に合わせてどのようなことに注意するべきか、また、誤飲してしまった時にはどのよ

うな対処が必要になるのかを知り、万が一の時に備えましょう。

こどもの誤飲

誤飲を起こしやすい年齢は生後5ヶ月〜3歳くらい

小さなこどもは、目まぐるしく成長します。

昨日までできなかったことが急にできるようになったり、周りにあるモノは何でも手にしようとたくさんのことに興味を示します。

こどもの誤飲は、はいはいができるようになる生後5,6ヶ月を超えるころからリスクが高まってきます。

正常な発達ですが、1歳2〜3ヶ月くらいまでは、手につかんだモノをよく口に運ぶようになるので特に注意が必要です。

また、1歳半を過ぎると固形物でも食べられるものが増えてくるため、ピーナッツやこんにゃくゼリーを与える方もいますが、このような食品を喉につまらせたり、それが原因で窒息することもあります。

2〜3歳となると、ごっこ遊びやお手伝い行動の中で医薬品に手を伸ばしてしまいます。

その際に、医薬品や化粧品、医薬品のシートなどを口にしてしまう事もあります。

このような誤飲事故を防ぐためには、お母さんやお父さん、周囲の大人が注意して見守るようにしましょう。


誤飲すると危ないモノ

こどもの誤飲は、飲み込んでしまっても特に異常の出ないもの(いずれも少量のクレヨン、絵の具、お菓子の乾燥剤など)もあります。

しかし、下記のモノは飲み込んでしまうと中毒になったり、内臓などを傷つけることがあるので危険です。

①たばこ  

2センチ以下なら処置は不要と言われていますが、吸殻に水を入れてニコチンが溶け出した液を誤飲すると、30分から1時間で吸収され中毒症状が出ます。

②ボタン電池  

ボタン電池を飲み込むと胃の粘膜を腐食させるので危険です。

③エレキバン   

2個飲むと粘膜を挟んで接着する危険性があります。

④強酸性家庭用品  

トイレ用の洗剤や排水パイプの洗浄剤など強い酸性を含む製品です。

⑤強アルカリ製品  

漂白剤やカビとり剤など強いアルカリ性を含む製品です。

⑥鋭利なモノ  

押しピン、ガラス、薬のシート、ホッチキスの針など

これらの飲み込むと危険なモノは、こどもの手が届かないところに置くように注意しましょう。


こどもが誤飲してしまったときの対処法

こどもが誤ってモノを飲み込んでしまった場合は、次のような対処法があります。

まず、こどもの様子がいつもと違う時は、慌てずに意識の有無を確認し、呼吸状態と顔色、痙攣が起こっていないかを確認してください。

ぐったりしている、呼吸が苦しそうな時はすぐに救急車を呼んでください。

次に、何をいつ、どれくらい誤飲したのかを確認します。

両親や周囲の人が見ていない中で起こった場合は、直接こどもに問いかけたり、周りにあったものなど誤飲の可能性を確認します。

誤飲の可能性がある場合は、口の中を目視で確認し、モノが入っていた時には、なるべく指でかき出しましょう。

小さなおもちゃなどで詰まった時は、救急隊が来るまで背部を叩き、詰まったモノを取り出すようにしてください。

ボタン電池やピーナッツ、ホッチキスの針、ビン、おはじき、マグネット、PTP包装などの薬剤が、気管や胃に入ったときは、すぐには症状が出ていなくても、医療機関を受診しましょう。

胃カメラや気管カメラでの処置が必要になることがあります。


たばこの吸殻や薬を飲み込んでしまった場合

こどもが誤ってたばこの吸殻や灰皿の水、薬品などを飲み込んでしまった場合は、種類や量でも中毒症状の出方や対応の仕方が違います。

食道や気道を傷つけることがあるので無理に吐かせないようにし、中毒センターや医療機関に相談して指示を受けましょう。


誤飲を起こさないために注意すること

6ヶ月から1歳くらいまでは、家庭内の危険なモノは赤ちゃんの手が届かない高さ1メートル以上の場所に置くことを心がけましょう。

3歳の子がアーンと口を開けると最大39mmになるといわれています。

39mm以下のモノは手の届くところに置かないようにしましょう。

大きさの目安としてはトイレットペーパーの芯を通るものです。

こどもはいろいろな事に興味を示します。

成長、発達に合わせて危険から回避するよう環境を整える事と危険なモノは両親や周囲の大人が何度も繰り返し教えてあげましょう。


誤ってこどもが食べたり飲んではいけないものを飲み込んでしまった場合は、三国の内科、小児科診療、ファミリークリニックあいまでお気軽にご相談ください。

TEL:06-6150-2051

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